デイビスの瞳。
旅から帰って、今年始めに観た映画。
「何がジェーンに起こったか?」
新年早々何もこんなこんな、こんなに怖ーいおばあさん達観なくても・・
と思ったけれど、遂に最後まで観てしまいました。
監督がロバート・アルドリッチで、主演女優が大変な個性派。
あのベティ・デイビスとジョーン・クロフォードなのです。
特に、デイビス演じるジェーンが姉を監禁する恐怖な女。
お顔だって、当時50代だったらしいけど、それ以上の年齢に化けて登場。
実生活でもこのお二方、お互いに好きではなかったとか。
なにせ、姉を演じるクロフォードは養子に迎えた男の子を虐待していたとかで。
事実かどうかはさて置き、そんなクロフォードを毛嫌いしていたベティ・デイビス。 姉役のクロフォードを蹴り上げる場面に至っては迫力の有る事。
私情もはさんでか、力がこもって迫力この上無し。
新年、お正月ボケからバッチリ覚めさせてくれるこんな恐怖映画もまた良しかも。
こんなお顔で怒鳴られたら「ごめんなさーい」と叫んでしまいそう。
このベティ・デイビスと云う女優さん「イブの総て」の画面でも
ギョロ目が際立つかなりの存在感だった。
最後に出演した名画「8月の鯨」でも 自己主張甚だしい我がままおばあさんの役を演じてたし。
「ベティ・デイビスの瞳」と云う歌までキム・カーンズがヒットさせた位。
彼女は故人となった今でも、走り続けている。
少子化でお年寄りの多い近年、御老人が取り残される現状。
こんな悲劇も有りうる現実。
別の角度から観ると何かを説いている様に、画面は語りかける。
単なる恐怖映画としてではなく社会現状も考えさせられる映画でした。
しかし、単にモノクロで怖い映画が好みの方、是非ごらんになってはいかがでしょうか。
若き日は「アメリカ映画のファースト・レディ」とも呼ばれていたデイビス。
彼女の老いてもめげない役者根性には敬服致しました。
ではまたね。